【万年筆入門】最初の一本はいくらのを選ぶ?価格帯別のベストセラーと選び方
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「万年筆、ちょっと憧れる。でも何を基準に選べばいいのか全然わからない…」
🐾この記事でわかること
- 万年筆がボールペンと決定的に違うところ
- 1,000円台から始めて、どこまで上げるべきか
- ペン先(ニブ)の記号の読み方と、失敗しない選び方

ふーん。「速く書く道具」じゃなくて「書く時間を楽しむ道具」としても愛でることができそう‥♡

まあアナログガジェットは漏れなくだけど、万年筆もまた沼なんだよな。
万年筆が「書くのが楽しい」と言われる理由

ボールペンは、ボールが紙の上を転がることでインクを移します。一方、万年筆は、ペン先が紙に触れて、毛細管現象でインクが流れ出ます。この構造の違いが、書き心地の違いを生むのですね。
とはいえ、機能はボールペンと似ている万年筆。万年筆ならではの利点も見ていきましょう。
【万年筆 3つの利点】

筆圧がほとんど要らない
ペン先を紙に乗せて動かすだけで線が出るので、余計な力が入らず、長く書いても手が疲れにくい。手帳やノートを大量に書く人ほどこの差を実感します。
線に表情が出る
少し力を入れれば太く、抜けば細く。同じ文字でも、書いたときの気分が線に残りやすい。
インクの色を自分で選べる
これが万年筆のいちばん深い沼です。この記事内で詳しく見てきましょう。
はじめの一本に最適|1,000円〜4,000円台
万年筆もピンキリゆえに、初手からそれほど高価なものでなくても十分。この価格帯には、実用的な一本として持っておきたい人向けの製品が多数あります。
日本の万年筆入門で必ず名前が挙がる一本。
軸は鉛筆と同じ六角形で転がりにくく、グリップは三角形で、持つと自然に正しい角度になります。ペン先には笑顔のマークが刻まれていて、これが上を向いていれば正しい向き、という仕組みがユニーク。
ペン先はEF(極細)・F(細)・M(中)の3種類。日本語を書くならFかM、手帳の細かい欄に書くならEFが向いています。

カートリッジ式で、別売りのコンバーターを付ければボトルインクも使えるわよ。
ドイツ製で、樹脂軸のカジュアルな一本。
こちらもパイロットと同様、グリップ部分が三角形にえぐられていて、持ち方が自然に決まります。カラーバリエーションが毎年増えるので、集めている人も多いモデルです。
ペン先はEF・F・M・Bから選べます。ただし欧州製のペン先は日本製より一段太く出るので、日本語を書くならEFかFを選ぶのが無難です。カクノのMと同じ感覚でサファリのMを買うと、想像より太い線になります。

同じ「M」でも国によって太さが違うのか。これは知らないとハマるやつ。
もう一段上へ|6,000円〜20,000円
台湾のメーカーによる、透明ボディの吸入式万年筆。
軸全体がインクタンクになっていて、残量が一目でわかります。カートリッジではなくボトルインクを直接吸い上げる方式なので、インク沼への入り口としてはこれ以上ない一本です。
ペン先はEF・F・M・Bのほか、1.1mmと1.5mmのスタブという選択肢もあります。スタブは縦線が太く横線が細く出る特殊なペン先で、欧文のカリグラフィーや、文字に表情をつけたいときに使います。

なるほどね。ボールペンみたいな使い勝手の良さもある。
日本製万年筆の定番。
軸は樹脂で、透明感のあるカラーが選べます。14金のペン先で、日本語の細かい文字がきれいに書ける設計です。
ペン先の選択肢が非常に多く、EF・F・FM・M・B に加えて、SF・SM(やわらかめ)、PO(極細のポスティング)、WA(ウェーバリー)といった特殊なものまであります。この幅の広さは日本メーカーならではです。

高価になるにつれて、カスタマイズ性や選択肢が増えていくのはどの界隈も一緒なんだな。
この価格帯で金のペン先が手に入る、というのがこのモデル。
14金のペン先はスチールよりやわらかく、紙に当たったときのしなりが出ます。
もう一つの特徴が「スリップシール機構」。キャップを閉めるとインクの蒸発を抑える構造で、しばらく使わずに置いても書き出しがかすれにくくなっています。

これ!この使ってない期間にインクが減る!もったいない!が防げるのがいいの。毎日は使わない人にとっては実用的な機能で嬉しいわね。
憧れの一本|30,000円以上
どんなプロダクトにも上位モデルは存在するもの。ここから先は、実用というより「所有する喜び」の領域になります。味わっていきましょう。
ドイツの名門ペリカンの代表作。
ペン先は14K金製。ペリカン独特のくちばし型ニブで、先端がやや上向きにカーブした形状です。
しなりが強く、筆圧による字幅の変化(トラップドア効果に近い弾力感)を楽しみやすく、「柔らかいペン先」の代表格として語られることが多いです。
軸を回すとインクを吸い上げるピストン吸入式で、透明な縞模様の窓からインクが入っていく様子が見えます。サイズは約127mm(収納時)と小ぶり。手の小さい人にも扱いやすいバランスです。

気分が上がるデザインはたしかに存在するんだよなぁ。ただ、海外製は持った時に少し太く感じるって意見もある。サイズ選びも念頭に置いておこう。
万年筆の原型的なデザインとして世界的に知られる一本。
18金のペン先を持つ大型モデル。
この金ニブは職人によるハンドメイド仕上げで、使うほど自分の筆圧・筆致に馴染んでいきます。太めの軸と大きめのペン先で、長時間筆記でも疲れにくい設計です。
経年で劣化しにくい金ニブと堅牢なボディにより「投資」「一生使える道具」として語られることも多く、特別なプレゼントとして選ぶならば長く付き合える一本になります。

金のペン先は書き心地が柔らかいって人もいるわ。高品質なものを使うと、上質なものを選ぶ良さがわかるってものね。
ペン先(ニブ)の選び方

ペン先選びは、デザイン以上に迷う部分かもしれません。
万年筆のペン先は、mmではなく記号で表されます。
【記号の読み方】
| 記号 | 読み方 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| EF | 極細字 | 手帳、小さい欄への記入 |
| F | 細字 | 日常のノート、日本語全般 |
| M | 中字 | 手紙、署名、ゆったり書く用 |
| B | 太字 | 宛名書き、大きな文字 |
日本製と欧州製では、同じ記号でも太さが違います。 欧州製は日本製より一段ほど太く出るのが一般的で、日本製のMは欧州製のFに近い感覚です。漢字を書くことが多いなら、欧州製は記号ひとつ細めを選ぶと失敗しません。
【ペン先】スチールと金、どちらを選ぶ?

スチールのペン先
硬めで、線がぶれにくく、筆圧が強い人にも安定します。
金のペン先
やわらかく、書くときにわずかにしなります。

これらは素材の上下関係ではなく、あくまで描き心地の硬い・柔らかいの好み。
金ペンの中でも、硬め設計・柔らかめ設計があります。「金=柔らかい」は傾向であって絶対ではないのですよね。
硬い書き味が好きでスチールを選び続ける人もいますし、最初の一本から金を選ぶ人もいます。選び方のヒントとして、金のペン先は1万円台からになるので、順番としてはスチールで感覚をつかんでからのほうが選びやすいかもしれません。
インクを選ぶ楽しさ

万年筆を使い始めた人が次にハマる、色の沼。
各メーカーが出しているボトルインクは、パイロットの色彩雫(いろしずく)シリーズだけでも20色以上。
セーラーやプラチナ、海外メーカーまで含めると、選択肢は数百色に及びます。同じ「青」でも、緑がかった青、紫に寄った青、インクが乾く過程で濃淡が出る青、と表情が違います。
仕事のメモは定番の黒、日記は落ち着いた紺、読書の書き込みはセピア、といった具合。季節でインクを入れ替える人もいます。

ペン本体より、インクのほうにお金が消えていくパターンだぜ…。
手書きに戻る、を選択する
手書きと記憶や理解の関係については研究が進んでいて、ノートを手で取ったほうが内容の定着がよかったとする報告もあります。万年筆はインプット・アウトプットの時間を、少しだけ特別にしてくれる道具です。

依然として決着がついた話ではありませんが、考えながら書くときの速度が思考の速度に近い、という感覚や、思考を取りこぼさない、むしろ文章が浮かぶという感覚を感じる方は、筆者だけではないかもしれません。
実際には、キーボードで打つほうが速いことも多い。それでも手書き派が残るのは、速さとは別の価値があるからなのでしょう。

まとめ
✅ 万年筆は筆圧が要らず、線に表情が出る。ボールペンとは構造から違う
✅ ペン先はmmではなくEF・F・M・Bの記号。欧州製は一段太めに出る
✅ 金のペン先は「上級者向け」ではなく、やわらかい書き味という個性
✅ インク選びが本当の沼。コンバーター式なら遊びの幅が広がる
お読みいただきありがとうございました!
